歴史と伝統がありながら、新しい文化を発信し続けているイギリスでは、どのような出産祝いが贈られているのでしょうか。
●ベビーシャワーはアメリカのもの
意外なことかもしれませんが、イギリスではベビーシャワーは一般的ではありません。発祥はアメリカですからね。イギリスに住んでいるアメリカ人の方はベビーシャワーも開催するようこともあるようですが、参加したことがない方がほとんどです。日本でも少しずつベビーシャワーが広がっているので、もしかしたらイギリスでもこれから少しずつ増えていくかもしれませんね。
●銀のスプーンとりんごの木
ヨーロッパでは出産祝いに銀のスプーンを贈ることが多いのですが、それはイギリスも同じです。銀は古くから魔除けの象徴とされてきたので、生まれてきた赤ちゃんを悪いものから守る意味があります。それから、銀は富の象徴でもあります。幸せな赤ちゃんは銀のスプーンをくわえて生まれてくるとも言われています。銀のスプーンで初めての食事をすると、その子が一生食べ物に困らないと言われているので、お食い初めにも使われます。銀はいつも清潔に保てるので、赤ちゃんの食器としても最適なものなのです。一般的には銀のスプーンですが、最近ではスプーン以外の銀製品もよく贈られています。
それから、イギリスでは伝統的に、長男が誕生した際にはりんごの木を贈ります。ジョージ王子が誕生した際も、野党労働党の党首が樹齢3年のりんごの木を贈ったそうです。ちなみにキャメロン首相は、「チャーリーとチョコレート工場」の原作本で知られるロアルド・ダールの書籍セットを贈ったそうです。
●出産祝いに最適なイギリス製ブランケット
キャサリン妃がジョージ王子のおくるみに使って注目されたのが、イギリスの老舗ブランドG.H.HURT&SONのブランケットです。上質な素材と繊細で美しいレース織りは赤ちゃんのお肌にもやさしく、出産祝いにはぴったりです。子どもっぽいデザインではないので、赤ちゃんが使わなくなった後でも、長く大切に使うことができますよ。素敵な贈り物なので、おすすめです。
イギリスでは伝統的で質の良い贈り物が好まれるようですね。余談ですが、ジョージ王子の誕生の際には世界中から約2万点の贈り物が届いたそうです。幸せなニュースは何度聞いても嬉しいものですよね。