出産にまつわる儀式から出産祝いを考えてみませんか?

001赤ちゃんの誕生はとてもおめでたいことです。しかし、昔は生まれた赤ちゃんがみんな元気に成長できるわけではありませんでした。衛生状態も悪く、病気になってしまう赤ちゃんもいました。そのため、赤ちゃんが健やかに成長できるように、色々な儀式や風習がありました。今回は出産にまつわる言い伝えをご紹介します。出産祝いの参考になることもあるかもしれません。

●産湯
赤ちゃんが生まれると産湯に入りますよね。最近は出産後すぐにはお風呂に入れません。赤ちゃんの体についていた胎脂を長くつけておく方が赤ちゃんには良いと判明したのと、生まれてすぐのお風呂は赤ちゃんの負担にもなるそうです。産湯は赤ちゃんの穢れを清めるためのものでした。そのため、生後三日目に産湯の儀式がおこなわれ、赤ちゃんの健やかな成長を願いました。

赤ちゃんにとってお風呂は大切なものです。ふわふわのバスタオルやバスローブなどお風呂に関する出産祝いも喜ばれるものですね。

●産着
赤ちゃんが初めて着る、袖のあるものを産着と言います。地方によっては生後三日目に産湯に入れた後や、生後七日目のお七夜の日に初めて産着を着せる風習もあったそうです。この産着には「麻の葉模様」の刺繍が多く見られました。正六角形の模様です。麻の葉には魔除けの効果があるとされていたのと、真っすぐに伸びるので、赤ちゃんの成長を願う意味がありました。その他、お宮参りの時に着る晴れ着も産着と呼ばれています。

麻の葉模様の肌着は現代でも新鮮でとても素敵な柄です。麻の葉の意味を知らない方もいるので、その意味を知らせて贈ると喜ばれるのではないでしょうか。

●産飯
赤ちゃんを出産した後すぐに、ごはんを炊いて産神様に供えたり、親族に配るという儀式です。産神様とは、妊娠中や出産時に見守ってくれる神様です。神様が見守ってくれていると思うと、心強くなりますね。

●へその緒
赤ちゃんがママのお腹の中で栄養分や酸素をもらっているへその緒。赤ちゃんとママとをつなぐ大切な絆ですよね。日本ではへその緒を取っておくのが当たり前ですが、この文化は世界でも珍しいものです。へその緒を取っておく理由として、いくつか面白い言い伝えがあります。

・大病を患った時にへその緒を煎じて飲むと治る。
・亡くなった後、棺に入れると母親に会える。
・母親が亡くなった時に子どものへその緒を棺に入れると天国に行ける。

●産毛
へその緒と一緒に取っておくものとして産毛もあげられますね。赤ちゃんがお腹にいるときから生え始めた毛ですから、とても貴重なもののように感じられます。最近では胎毛筆という筆を作るのも人気のようですね。赤ちゃんの産毛はお守りになるとも言われています。

赤ちゃんにまつわる言い伝えはまだまだたくさんあります。色々調べてみるのも楽しいですね。

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